飾られた記号―The Last Object (電撃文庫)
あとがきを読んで非常にだるい気持ちになりました。
読んでる最中に感じていた、森博嗣っぽさを作者が肯定したからです。
影響されていることを自覚していて、それを隠さずに述べるのは正直で良いこと。
しかし、この影響のされかたはあまりに大きな失点です。
森博嗣好きからすればとても気分の良いものではありません。
特に、特に人の思考やひらめき、情動を断片的な文で長々記載する手法が問題。
「露骨にならないように気をつけたつもり」
と作者は言ってますが、とんでもない。露骨です。
森博嗣調が露骨で鼻につくのに加え、トリックも展開も凡庸なのでとても良作とはいえません。
ただし、情報場理論は若干興味深い。そのためだけなら次巻も買わないこともない。
だが、評価は1/5点。