HDD Regenerator


先日、メインPCのHDDが吹っ飛んで著しく凹んだ泗水ですが、
それに関連して「HDD Regenerator」というツールがあることを知りました。


HDDが壊れるってーと、基板の部分が壊れてHDDが認識しなくなるとか・読み込み動作がダメになるとか、
金属板に傷がいったりした場合がイメージされがちですが、それ以外の場合も多いです。


いわゆる、論理障害、という奴ですね。
HDDは金属板に磁気でデータを書き込むわけですが(シリコンは例外)、
その磁気データの書き込みや読み込みが上手くいかない状態になってしまう場合があります。
書き込まれた極性データが狂ってしまうわけです。


そんな磁性の極性変化による物理的エラーを修復できるっつーのが、「HDD Regenerator」です。


知ったのはこちらの記事から。


http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20060811_hdd_regenerator/:TITLE


まぁ、この前の泗水のやつだと、BIOSで認識しないのでどうしようもないのですが、
起動時にブルースクリーンが出るとか言う場合は、この磁性が狂うエラーで発生してることがあって、
それを修復できれば直る可能性があります。


なにやら、その磁性が狂った場所を探して、反転させるように無理やり書き込んだりするらしいですが…。
レビューがあるとはいえ、眉唾ものだなぁ、と思ってました。


で、この前たまたまHDDが壊れたっぽいPCがあったので(詳細は諸事情により割愛)
後学のために個人的に買って試用してみました。


元々の症状としては、Windowsの起動時にブルースクリーンが出て落ちるって感じです。
HDDだけ取り外して、IDEtoUSB変換を使ってPCに繋いで見ると、
フォルダの一覧は見えるし、一部のファイルへはアクセスできるけど、
殆どのファイルにアクセスすると、エラーでExplorerが落ちるようでした。


この状態なら「HDD Regenerator」が使えるんじゃないかというわけです。


てことでFDを作成してブートして、リカバリをやってみましたところ、
60時間ぐらいかかって、6000程のバッドセクタが修復できました(できたようでした)


めちゃくちゃ時間掛かりましたがディスク容量は30Gです。
多分HDDがほぼ壊れかけで、バッドセクタが多すぎたせいだと思いますが、
それでも10時間単位で時間がかかると覚悟した方が良いでしょう。


さてどうかな、とUSBで繋いで見ると、いくつかのファイルへアクセスした際に、「そんなファイルはねーぜ」といわれる状態。
バッドセクタ修復のせいで、ファイル情報が壊れて、「見えるけど実在しないデータ」になってしまってる模様。


じゃあどうするかっていうと、chkdsk(チェックディスク)です。
ファイルシステムエラーを自動的に修復する」だけにチェックを入れて、実行。


chkdskが終わると、さっきまで見えていた破損ファイルが見えなくなってました。
しかし、見えているデータについては全てコピーできました。
HDD Regenerator」を実行する前はアクセスできなかったいくつかのファイルについても、
アクセスできるように回復していました。


これはなかなか驚きです。
さすがにかなりHDDが壊れているっぽいし、スキャンにも異様に時間が掛かったので無理だと思ったのですが。


ちなみに、ためしにそのHDDからブートしてみると、なーんとOSも起動するようになってました。
驚き驚き。ログインはなぜかできませんでしたけど( ´-`)


てことで、効果はありそうなツールだということがわかりました。
128GBまでしか対応していないようですが、切羽詰ったときには試すのも一考と思われます。